小町の休日

植物を育てたり、化粧品を手作りしたり、釣りしたり、温泉に行ったり。。。「美・食・遊」に大きくカテゴリ分けした気ままな休日を、とりとめなく書きとめたブログ。

ヘチマ水を採取して化粧水を作る

謎の肌荒れからヘチマ水との出会いを経て、このたびヘチマ化粧水作りに挑戦。
種まきから始め、自分でヘチマ水を採取し、化粧水になるまで。

市販のヘチマ化粧水

去年の8月、謎の肌荒れに悩まされた。
吹き出物が次々にでき、そしてことごとく炎症を起こして腫れていった。


皮膚科で、飲み薬や塗り薬を処方してもらっても治らない。
ホルモンバランスに関係あるかと思い、婦人科にも行った。
婦人科でも、あれこれ飲み薬や塗り薬を処方してもらっても、治らない。
本当に、何をしても全く効果がなく、内臓疾患まで疑って検査してもらったほど。


長年愛用していた化粧品が滲みるようになり、痛くて何をつけてもダメだった。
鏡を見るのも憂鬱で、大好きな温泉にも行けない、外出するのもおっくうで、嫌な毎日だった。


そんな時、ヘチマ水100%の化粧水が良いと聞き、探してみたものの。。。
ヘチマ水100%って意外と無かった。


「ヘチマ水100%」「無添加」などと書いてあっても、小さく書かれた成分を見ると、エタノールやフェノキシエタノールなどの防腐剤が含まれている。
「ヘチマ水」とか「ヘチマ化粧水」とは、あくまでも商品名だとこの時知った。


私が欲しいのは、ヘチマ水だけしか使われてないピュアな化粧水。
色々調べまくった。


エタノールとは⁉️エチルアルコールのこと。
水分と油分などの混ざりにくいものを、うまく溶かし均一にしたり、殺菌や防腐剤として使われる。


フェノキシエタノールとは⁉️防腐剤として使われる。
最近、パラベンの代用として使われることが多い。
パラベンより安全性が高いようなイメージがあるものの、同じようなものだとも言われている。
※※但し、アレルギーに関しては心配ないと、示されている。
パラベンフリーと記載されていても、代わりにフェノキシエタノールが使用されていることがほとんど。


防腐剤が全く入っていなければ、化粧品が腐りやすくなったり、雑菌が入ってしまったり、といったデメリットもある。


ただこの頃の私は、何をつけても滲みて痛かったので、全く何も入ってないものが欲しかった。


探しまくった結果、私が見つけたのは3種類だけだった。

ヘチマ100%の化粧水私の部屋 オーシマスキンローション120mI(富山産)
スエばあちゃんのへちま水100mI(鹿児島産)
へちまや群生舎 天然へちま水せの200mI(佐賀産)

それぞれ値段の設定も違うので、ひとつずつ試していった。
どのヘチマ水も、炎症を起こした部分が滲みることはなく、お肌に優しく、安心して使用することができた。
そして、少しずつ少しずつ、お肌が落ち着きを取り戻した。


中でも私の部屋 オーシマスキンローションは、ベタつかずサラサラで使い心地良く、いちばんのお気に入りだった。
でも、1週間で100mlたっぷり使う私には、経済的に負担だった。


純粋無垢なヘチマ水

10月頃ヘチマ栽培をしている方から、濾過しペットボトルに入れただけの、採取したてのヘチマ水を格安で譲ってもらった。


濾過のみで滅菌処理はしておらず、あくまでも農作物扱いのもの。
断然、お手頃価格。
私のお財布も大喜びで、5L購入。


それからというもの、純粋無垢のヘチマ水は私の中でダントツ1位の座に君臨した。
結局、滅菌処理もなにもせず、そのまんまのヘチマ水をスプレー容器に移し替えただけ、それを化粧水代わりに朝晩使用。

このヘチマ水を使って気づいたこと・滅菌処理されたヘチマ化粧水は、ヘチマの匂いが全くしなかった。
・濾過しただけのこのヘチマ水は、ヘチマ独特の香りがする。
・お肌のつるつる感が、断然違う。

このヘチマの匂いに癒され、今までにも増して、ヘチマ水の虜になってしまった。
香りが消えるということは、成分にも何らかの変化があるかも知れない。
私は、やっぱり手つかずのヘチマ水がいい。


ヘチマ水の保存

1年分のヘチマ水を手に入れたものの、問題があった。
1年間もどうやって保存すればいいのか。


ヘチマ水は、水や異物さえ混ざらなければ基本腐らない、という説もある。
但し、濾過が不十分だと腐りやすくなると言われる。
その逆に、防腐剤処理しないと腐るという説もある

どっちが正しいのか⁉️


ヘチマ水は、濾過しても濾過しても、しばらくすると細かい繊維のようなものが湧いて出る。
これは、ヘチマ水が生きている証拠。
なのに、滅菌&防腐処理しなければ腐ってしまうと言うのは、本当なのか⁉️


いや、腐るor腐らないよりも、空気に触れても雑菌が増えないように、滅菌&防腐処理してあるだけかも。
念のための滅菌&防腐処理ならば、自分自身で使うだけだし、自己責任でいいのでは⁉️


でもでも、せっかくのヘチマ水をもしも腐らせてしまったら⁉️
いやいや、ヘチマ水は生きてるわけやし。。。


色々悩んだ挙げ句、私は、ヘチマ水の生命力に賭けてみることに決めた。
滅菌&防腐処理をせず、そのまんま冷蔵庫で保管してみることに。
空気に触れることのないよう、500mlのペットボトルに小分けにし、完全密封した。


結果、1年間腐ることなく、今年8月までヘチマさまにはたっぷりお世話になった。
私にとって、ヘチマ水は神水そのもの。
すっかり、ヘチマ信者になってしまった。


手元のヘチマ水は、8月でなくなってしまう。
9月からはどうしようか。。。
今年も、純粋無垢なヘチマ水が手に入る保証もない。


そんなこんなで、ヘチマの種子を購入し、ヘチマ栽培を決意。
今年は、自分自身の手でヘチマ水を採取する、私の新たなる挑戦が始まった。


ヘチマを育てる

4月。
ヘチマを父の畑で育てるつもりでいた私は、
始めの第一歩で躓いた。
父に話すと、ヘチマはツルが延びるから嫌だと、即答で却下されてしまう(T□T)


どうしようか悩んだ挙げ句、
結局、我が家の花壇で育てることに決めた。


★ヘチマの育て方★①種を撒く。
②毎日朝晩たっぷり水をやる。
③発芽して少し成長したら、月1回肥料をやる。
④ツルを誘導する。
⑤花が咲いたら、受粉する。


①4月終わり。
ヘチマの種を蒔いた。
花壇でもヘチマは育つのか、少々心配。


②毎日、朝晩たっぷり水をやり、わくわくしながら発芽を待った。


③芽が出て、ある程度ヘチマの苗だとわかるようになった頃、父の畑で使っている肥料を拝借。
たぶん、鶏糞。

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朝晩たっぷり水をやり、月1度肥料を与えて、あとはこれといって何もせず。


④ツルが生えてきたら、育ち過ぎの大きなムクゲや、槙の木、アーチやフェンスなどに誘導した。
すると、どんどんツルを伸ばしていった。


⑤8月。
黄色い大きな花が咲いた。

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すごいキレイ。
初めて見た、ヘチマの花に感動。
こんなにキレイな花やってんやぁ、ガーデニングにもいい感じ。


ちょうどアシナガバチが巣を作っていたので、受粉はアシナガバチにお願いし、自分は何もせず。


8月終わり頃。
アシナガバチの働きが実を結んだ。
少しヘチマらしくなってきた。

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お尻に花をぶら下げてる、この姿がたまらんかわいい(笑)
アシナガバチさん、ありがとう(^o^)
あなた方の働きに感謝しますぅ。


そうやって、アシナガバチ達はどんどん働いてくれ、あちこちで咲いた花が実になっていった。


ヘチマ水の採取

★採取の方法★①9月半ば十五夜ぐらいに採取する。
②ヘチマの茎を切断する。
③切断した地面側の茎を、清潔な瓶に入れる。
④雨や異物の侵入を防ぐ。
⑤翌朝採取する。
⑥③~⑥を、ヘチマ水が出なくなるまで繰り返す。


①待ちに待った9月半ば。
ヘチマ水は月の引力と関係あるらしく、十五夜ぐらいが最も良質なヘチマ水で、よく採れるとのこと。


お尻にぶら下げていた花は、もうない。
立派に成長してくれたヘチマ。

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感嘆にひたりつつも、気持ちはブルー(。・´_`・。)
ヘチマ水は、この子達が根っこからもらう栄養分。
そのヘチマ水を採取するためには、茎を切断しなくてはならない。


茎を切断してしまえば、この子達は枯れてしまう。。。
なかなかの勇気が必要だった。


ぷりぷり肌の憧れのヘチマちゃん、どうか私のお肌にもその恩恵をわけておくれ。
その代わりといっちゃあ何やけど、たわしにしてあげよう。
それまでしっかり、ぶら下がってるんやでっ。
いくでーっ、切るでーっ、ほんまにごめんなさーーーーーい(;>_<;)


②いざっ❗思いきってプツン。
根っこから50~60cmほどの所を切る。


あーぁ。。。とうとうやってしまったぁ( ̄▽ ̄;)
けど、あれっ、なんじゃこりゃ、すごいやん。
もう切ったとこから、水分が出てきてる。
切り口もなんか繊細な感じ。
これまた、切った罪悪感を忘れるには十分な感動。

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③ビニール袋に小さな穴をあけ、根っこ側の茎を通す。
茎を消毒した瓶に入れ、ビニール袋をかぶせる。
雨水や異物が入らないように、ガムテープでとめる。

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さらにもう一枚のビニール袋を、瓶の下から履かせる。
こんな感じで、期待を込め翌日まで置いておく。

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④そして翌朝。
見に行くと、ヘチマ水がビンに溜まっていた。

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新鮮で純水無垢のヘチマ水。
自分自身の手で初めて採取した、このヘチマ水に感動。
これを濾過しながら、消毒した容器に移す。
濾過が不十分だと、腐りやすくなってしまう。


⑤これを、ヘチマ水が採れなくなるまで、毎日繰り返す。
毎日採取したヘチマ水は、必ず冷蔵庫で保存。
ヘチマ水は、だんだん採れる量が減ってくるが、10月始めぐらいまで採れる。
私は、9月いっぱいで採れなくなってしまった。


ヘチマ水は必ず毎日採取し、雨や異物が入らないよう徹底し、採取したヘチマ水は必ず冷蔵庫で保存する。


ヘチマ化粧水の作り方

全てのヘチマ水を採取し終わったら、一般的にはヘチマ化粧水にする。
ヘチマ水は、昔から美人水と呼ばれ、化粧水として使用されてきた。


一般的なヘチマ化粧水の作り方は、下記のとおり。
用意するものは、ヘチマ水、鍋、ロート、清潔なガーゼ、ホウ砂、エタノール、グリセリン。

ホウ砂、エタノール、グリセリンは、ドラッグストアで手に入る。

★ヘチマ化粧水の作り方★①鍋にヘチマ水を入れ、弱火で火にかける。
(沸騰後、1分程度で火を止める)

②①にホウ砂を溶かし入れ、冷めるまで待つ(1Lのヘチマ水に対し5g)。
③冷めたらエタノールを入れる(1Lのヘチマ水に対し100ml)。

④グリセリンを入れる (1Lのヘチマ水に対し50ml)。
⑤ガーゼなどで濾過しながら、容器に移す。

以上で、完成。
濾過後にヘチマ化粧水を入れる容器は、必ず煮沸するなりして消毒しておくか、滅菌容器を用意する。


上記の流れが、ヘチマ化粧水の一般的な作り方ではある。

が、私は先述したように、このヘチマ化粧水作りの工程を全て省き、濾過するのみ。
要は、いきなり⑤の過程へぶっ飛ぶ!!
用意するものは、ヘチマ水、ロート、清潔なガーゼのみ。


★私のこだわり★①熱処理することで、ヘチマの栄養素が少なからず壊れてしまう気がする。

②熱処理すると、採れたてのヘチマ独特の匂いが消えてしまう。

③お肌への負担を軽くするため、防腐や殺菌目的のホウ砂やエタノールを使用したくない。

④保湿目的のグリセリンは、さらっとした使用感が好きな私には、不自然なヌメリと言うかベタつきを感じる。

今では、謎の肌荒れもなく、化粧品が滲みることもない。
滅菌&防腐処理をしないデメリットを考えれば、敢えて純粋無垢なヘチマ水にこだわる必要はなくなった。
それでもやっぱりこうしてこだわるのは、ヘチマの栄養素をそのまんま100%の状態で、私のお肌に取り込みたいから。


ヘチマ自身が持っている殺菌や防腐、保湿などの力=人間で言う免疫力=科学的なものを用いる必要はないのでは。
と、いった私の勝手な解釈。


新鮮なヘチマ水を、贅沢に使用するのが、私の使い方。
100mlずつスプレー容器に入れ、何度も何度もお肌に馴染ませる。
この100mlを1週間で使いきる。


シュッシュシュッシュと直接お肌にスプレーしまくり、マッサージするように馴染ませる。
それを、朝晩5~10回は繰り返す。
私はこれをヘチママッサージと称し、絶対に欠かさない。


ヘチマ水は、クラスター(水の構造単位)が水よりも小さく、肌への浸透性が良い。
完全に浸透してしまうため、お肌の上でズルズルと無駄にしっとりすることがなく、さっぱりさらさらするので、何度でも使いたくなる。


ヘチマちゃん、たくさんの栄養分を分けてくれてありがとう。
今年も、朝晩×365日お世話になります。


追記:最近は、採取したヘチマ水に、自分で抽出したエキスを5%ほど入れて、使用するようになった。
様々なエキスを作っておき、その都度お肌と相談しながら、週替わりでエキスを変えたりして、ヘチマ水を楽しんでいる。
blog.komachian.com