育てたギダチアロエから、エキスを抽出する。
抽出したエキスは、アロエエキス原液として手作り化粧品の材料など、多目的に使用できる。
長期間保管するための、抽出方法。
ギダチアロエの育て方
昔から医者いらずと言われ、民間療法的に使われてきたギダチアロエ。
小さい頃、お腹が痛いと言えば苦いかけらを飲まされ、火傷やケガをしたら湿布された。
私にとって、身近でなじみ深いもの。
②葉っぱの採取。
③凍らないように越冬させる。
④春に株分けしたり、差し芽して増やす。
⑤根ついた頃、肥料をやる。
⑥②~⑤を毎年繰り返す。
①ギダチアロエは育てやすく、放っておいても勝手に大きくなってくれる。
冬に凍らないように注意するぐらいで、あとはこれといって手をかける必要もない。
私のギダチアロエの育て方は、「The 放置」。
②ギダチアロエの採取時期は、これといって決まっていない。
必要な時に必要な分を採取する。
下の古い葉から順番に、1枚1枚丁寧に採取する。
採取後は、皮をめくったタケノコみたいになってしまうけど、そこからまた、木の芽のように新芽が顔を出すようになる。
寒くなってくると、アロエの成長が鈍くなり葉っぱも元気がなくなってくるので、それまでに採取し終わるように、私は心がけている。
毎年数回に分けて、大きく成長した葉は全て冬までに採取し終わることを目標に、採取してはその都度エキス抽出をして、必ず1年分のストックを作っておく。
我が家のアロエは毎年、上の新しい葉っぱが数本残っているだけの、見るからに寒い姿で頑張って越冬してくれている。
③冬になると、逆三角形のぼんぼりのような朱色の花が咲く。
花は必ず毎年咲くわけでもなく、環境が合えば咲くといった程度の認識。
花を咲かせたければ、なるべく水をやらずに乾燥させると良いらしい。
私の「The 放置」の精神は活かされたようで、我が家のアロエも、朱色のミステリアスな花をふたつ咲かせてくれた。
花が咲き終わったら、花の茎を付け根から切り落とし、春までなるべく暖かい所で休ませる。
花が咲かなければ、何もせず越冬させる。
冬だけは、さすがの「The 放置」の私も、アロエの心配をする。
あまりに寒いと室内に入れたり、お昼は日光浴させたり、動けない子たちにはビニール袋をかぶせたり、この時期だけ過保護になってしまう。
④春になると、また成長期をむかえる。
冬前には寒そうな姿になってしまった、みすぼらしいアロエをまた大きく育て、立派な葉っぱをフサフサ増やしてもらわなければ。
この頃に、大きく育てる為の作業をする。
育ちすぎた木立ちも、新芽の上で切ってやると、新芽に栄養が行き渡り、どんどん成長してくれる。
新芽の上で切ったアロエの頭部分も、ぬかりなく差し木する。
こうすることで、1本が2本になる。
↑この2つのアロエは、冬までは1本のアロエだった。
新芽が大きくなってきたら、新芽の根本から丁寧に取り外し、差し芽する。
新芽も、切り分けた木も、風通しの良いところで1~2週間思いっきり乾燥させ、乾いた土に挿しておくだけ。
そうすると、また根を張り成長する。
植え替えて1週間ほどは、水もやらない。
乾燥がうまくいかないと、根付きが悪い。
どうやらアロエは、乾燥を好むらしい。
⑤差し芽の後、しばらくすると葉っぱが赤っぽくなり、失敗したかのように見えても大丈夫。
気にせず放っておくと、いつの間にか元の緑色になり、成長を始める。
この根付いたタイミングで肥料をやり、ここからまた「The 放置」。
差し芽した新芽たちも親から離れ、もう立派にひとり立ちしていけそう。
この子たちが今度は親になり、またその根本から新芽を出してくれる。
こうやって、1つだったアロエをどんどん増やすことができる。
とにかく、アロエは子沢山で良く育ってくれる。
ちなみに、「The 放置=自然に任せる」ということで、室内で育てる場合にはまた違う育て方があるのだと思う。
要は水やりは雨雲次第、環境は日々のお天気次第、私は自然にお任せすることにしている。
そしてまた、冬の入り口まで成長を見守る。
アロエエキスの抽出方法
②トゲを取り除く。
③輪切りにし瓶に入れ、純米酒に浸ける。
④3~6ヶ月ほど寝かせる。
⑤濾過してエキスを取り出す。
①採取したギダチアロエを1枚1枚キレイに洗い、水気を完全になくす。
私は、洗ったアロエをバスタオルの上に置き、上下ひっくり返したりしながら、自然乾燥で水気が完全になくなるまで数時間置く。
②両サイドのトゲを、包丁やキッチンバサミで切り取る。
③トゲを取り除いたら、薄めに切っていく。
私は、真ん中の肉厚のある部分だけを使用する。
葉先の細い部分は使わない。
ズボラな私にとって、細い部分のトゲを取り除くのが面倒なもので(ーー;
後々別のことに使うので、これらも捨てずにとっておく。
包丁やまな板の水分もよく拭き、水気にはじゅうぶん注意する。
少しでも水気があると、その分腐りやすくなってしまう。
④消毒した清潔な瓶に、切ったギダチアロエを入れ、完全に浸かるぐらいまで純米酒を入れる。
数日経過するとエキスが出始め、鮮やかだったギダチアロエが色褪せたようになってくる。
このまま3~6ヶ月ぐらい寝かせる。
⑤ロートと、ガーゼやキッチンペーパーなどを使い、エキスと色褪せたギダチアロエに分ける。
私は、色褪せたアロエも使いたいので、二度手間を省くため、この時にロートと不燃布排水口ネット使う。
色褪せたアロエをひとにぎりずつ入れて、その都度エキスを濾しながら、同時に⑤の処理もしていく。
濾したものが、ギダチアロエエキス原液となる。
今回は、鮮やかな黄金色のエキスが採れた。
エキスは、なぜか茶色っぽい時もある。
抽出に使うアルコールは、ホワイトリカーが使われるのが一般的なよう。
私はホワイトリカーなど焼酎は使用せず、敢えてお米と麹だけが原料の純米酒で抽出する。
アロエ風呂
②目の細かいネットに、ひとにぎりずつ入れる。
③瓶で保存する。
④入浴の際、湯船に一袋投入する。
⑤入浴しながらネットを揉み、エキスを行き渡らせる。
①エキスを抽出した後の色褪せたアロエも、まだまた役立ってくれる。
この色褪せたアロエは、お料理で例えれば出汁ガラにあたる。
捨てるにはしのびない。
私は、これを大事にとっておき、アロエ風呂を楽しんでいる。
②私は、これをひとにぎりずつネットに詰めて濾していく。
二度手間を省くため、エキス抽出の際の④の時に同時に行う。
エキスを濾した後の出汁ガラ、色褪せたアロエだけになった不燃布排水口ネットを一旦結ぶ。
今度はそれをひっくり返す。
こうやってネットを二重にして、再度結ぶ。
こうすることで、ネットが丈夫になり、湯船への細かいガラの流出を防げる。
③これを、瓶に詰め保存する。
この出汁ガラは、純米酒に長期間浸けていたため、腐りにくいので、長期間保存できる。
アルコールを含む物の長期間保存の際は、容器は必ず瓶にする。
④そして入浴時に、ひとつずつ取り出し湯船に入れる。
⑤お風呂に浸かりながら、ギダチアロエをつぶすようにネットを揉むと、まだまだエキスが出てくる。
お肌もつるつるになり、十分天然アロエ風呂が楽しめる。
ニキビシミ用アロエパッチ
②必要な時に取り出し、必要な大きさにちぎる。
③気になる箇所に貼り付ける。
④取れないように、テープで固定する。
①私の場合、葉先の細い部分は、水気を切った時点で切り落とす。
ひとまとめにラップにくるんで、冷凍しておく。
なぜなら、この葉先部分は細くて、だんだんトゲが取りにくくなってくるから。
ただ単に、めんどくさくなってくるというだけ。
(面倒でなければ、取り除く必要はない。)
ラップでもジップロックでも、バサッとひとまとめに冷凍でOK‼️
冷凍した葉先は、くっついて取り出しに困るようなことはない。
トゲがあるからかな⁉️
必要な時に必要な分だけを、簡単に取り出せる。
②凍ったまんまの葉先を必要な分だけ折り、爪でトゲをつまみ取ったら、横から爪を割り込んでアロエを半分にめくる。
③必要な大きさにちぎり、ニキビやシミ、キズや火傷などの気になる箇所に貼りつける。
その際、お風呂上がりなどの清潔なお肌に、アロエのジェル側を当てる。
反対に当ててしまうと、意味がなくなってしまう。
④貼り付けたアロエがズレないように、テープや絆創膏で固定する。
私はいつも、このままの状態で眠り、朝起きたら取る。
シミも薄くなるし、炎症を抑える効果もあるので、炎症が起きる前のニキビなどには、すごく効果的。
ただ、そのままのギダチアロエはアレルギーがあるらしいので、合わない人はかゆくなるらしい。
アルコールに浸けたり乾燥させると、このかゆみをもたらす成分が穏やかになるのだとか。
原液エキスの使い道
この純米酒で抽出したエキスは、手作り化粧品全般に使用できる。
化粧品の他、美容液や保湿ジェル、ジェルパックや石鹸など、用途は幅広い。
私は、5~10%ほどのアロエエキスをヘチマ水で薄め、化粧水として使用するのが主。
別途、湯の峰温泉水で薄めたものを、お風呂に常備し、湯船に浸かりながらお肌に馴染ませるといった、贅沢な使い方もしている。
天然の成分を活かした化粧品は、お高い化粧品のように、使った翌日などに素早く効果を実感するようなものではない。
ただ、私の経験上、必ず長くかかっても1年後には、今までとは違うお肌に気づくはずだと断言する。
ギダチアロエは、わりと栽培されていることが多いわりに、これといって何かに使うこともなく、無駄咲きしているといったことが多いよう。
大きく育った葉っぱを最大限に役立てられれば、ギダチアロエも喜んでくれると思う。
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